2025-07-19

【歌なしエッセー】ツバメの餌やりを見て、ふと考えたこと

  自宅付近の、ちょっとした商店街の軒下に、ツバメが巣を作っていました。その巣の中には子ツバメが5羽います。親ツバメが定期的に戻ってきて餌を与えているのですが(動画参照)、観察していると、どうも特定の子ツバメばかりが餌をもらっているように見え、少し気になりました。

  

     <ツバメの餌やり光景の動画: 約20秒です>


しばらく観察していると、右端の子ツバメがよくもらっているように見えました。5羽もいると競争が激しく、大きく口を開けてアピールする子ツバメが得をして、控えめな子はあまり餌をもらえていないのでは、と少し心配になります。

 

ただ、このように多くの子ツバメを同時に育てるケースは珍しくなく、むしろこれが普通のようです。親から餌をもらえずに、亡くなる子ツバメの話は、あまり聞きません。普通は、全ての子ツバメに餌が行き渡っているのでしょう。

 

しかし、餌やりの一瞬の時間で、これまでに何回も与えた子ツバメかどうかを見極め、まだ与えていない子ツバメに優先して餌を与える、というような高度な判断を本当にしているのかどうかです。もしそれができているなら、ツバメは驚くべき記憶力と瞬時の観察力、さらには高度な判断力を持っているということになります。

 

気になってネットで少し調べてみました。これが本当に正しいのかは分かりませんが、もっとも納得できた説明は、

【親ツバメは1日に100回以上も餌やりをするため、最初にアピールして餌をもらっていた子ツバメは、そのうち満腹になり、口を開けなくなるので、結果的に全ての子ツバメに餌が行き渡る】というものでした。

 

ツバメの寿命は自然環境下で平均23年と言われています。大海原を越えて元の巣へ戻ってこられるのも、せいぜい2回ほどなのかもしれません。しかし、この5羽の子ツバメが全員無事に成長して、来年再びこの場所へ戻ってきたとしても、元の巣を使えるツバメは限られるでしょう。その場合、残りのツバメはどうするのでしょう。それぞれが、一から巣作りを始めるのでしょうか。


  鳥の専門家の方にとっては、あきれ返るような基礎的な事柄なのかもしれませんが、素人的には次々と素朴な疑問が湧いてきます。それにしても、この幼い子ツバメたちが、910月頃には南の海を2,000km以上も越え、東南アジアまで飛んで行けるほどに成長するとは……ちょっと想像がつきません。


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