“りんどう”は漢字にすると「竜胆」となり、少し恐ろし気なイメージになってしまいますが、古来から薬草としても利用されてきた山野に自生する多年生植物だそうです。かっては秋の到来を感じさせる山野草の代表格の一つだったようですが、近年ではあまり目にすることが無くなっています。
今も街中のちょっとした空き地に、青色(やや紫)で釣り鐘型の小ぶりな花をみかけることがありますが、あれがリンドウなのでしょうか。Googleレンズを参考にしながらも、よく似た花が多いため、自信をもって、人に「この花がリンドウですよ」とは言えないところが情けないです。
表題曲は昭和29年にNHKのラジオ歌謡に登場した歌の一つで、作詞:鈴木比呂志、作曲:八洲秀章ですから、先に紹介した『うるわしの虹』と全く同じです。曲調もよく似ていますが、こちらの歌の方が未だ知られている方かもしれません。聴くほどにしみじみ感がただよい心を揺さぶられます。静かな抒情に満ち、過ぎ去った懐かしき日々を想起させます。
この11年後の昭和40年に、舟木一夫が歌った『あゝりんどうの花咲けど』という非常によく似たタイトルの歌も登場していますが、こちらは作詞:西沢爽、作曲:遠藤実で全く別の歌です。
話は、少し変わりますが、ドイツのロマン派詩人ノバーリスが西暦1,800年頃に書いた『青い花』という小説があります。13世紀初頭の伝説的な騎士詩人を題材として、主人公ハインリッヒが、夢に見た青い花を求める遍歴を描いていて、全編が幻想的というか、夢の中を漂っているような気配を感じさせるファンタジー的な物語になっています。特別なことが何も起こらない退屈といえば退屈きわまりない小説なので、今の若い人では、最後まで読み通すことが出来る人は少ないでしょう。
この小説でハインリッヒが探し求めた「青い花」は何を象徴しているのでしょうか。青い花は、恋愛やロマンスの象徴としてしばしば使用されます。
青は、深い感情を表す色とされており、青い花は永遠の愛や心の絆を象徴するものとされています。つまり、青い花を持つことや見つけることで幸運がもたらされると信じられています。
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